【ランニング初心者の方は、まず何から始めればよいと思いますか?】
私の知人でも、急に走ってけがをした人多いので、最初は無理せず、ウォーキングなどから始めることをおすすめします。
私もはじめはウォーキングから始めました。
ストレッチに関することなど、初心者に必要な情報は、雑誌がおすすめです。
私もよく「ランニングスタイル」や「ランナーズ」を読みました。
大会の情報や、けがの予防・対策などについても載っているので、いろいろ調べてみると面白いと思いますよ。
【始めたきっかけと、走る目的はなんですか?】
きっかけは、産後の身体の引き締めに始めたウォーキングです。
はじめは走る気はなく、早朝によく歩いていたんです。
たまに少し走ることもありましたが、ランニングというレベルではなかったです。
ある日、名取のナスパに子供と遊びに行ったときに、クロスカントリーの大会をやっていて、表彰台を見てみると、子供を連れたお母さんが表彰台にいたんです。
それを見て「かっこいいな、こういう大会があるんだ」と思い、それからランニングの大会や、サークルの情報を集め、まずは小さいランニングサークルに入ってみました。
それが本格的に走るようになったきっかけです。
しばらく続けると、ずいぶん走ることにも慣れましたし、ウォーキングを続けていたこともあり、身体も引き締まりました。
そこで、ある小さい大会に出てみたんです。
初めての大会だったのでよく分からず、スウェットにニットキャップ、フィットネスシューズのような、適当なものを着て参加しました。
今思うと少々なめていたんですね。
結果はひどいもので、屈辱を味わいました。
3キロの種目に参加したのですが、スタート地点に立つとほとんどが学生さんで、みんなちゃんとした格好をしていました。
そしてスタートしたとたん、みんなすごい速さで走り始めたんです!
私もつられて同じスピードで走りましたが、途中からとても苦しくなり、死にそうになりました。
どんどん追い抜かれて、結局ビリから何番目かでゴール、すごく悔しい思いをしました。
あんまり悔しいので、リベンジするために、次は10キロの大会に申し込みました。
猛練習をして挑んだ結果、50分くらいでゴールすることができました。
やればできるんだ、と思いましたね。
それからは走る目的が、記録の更新に変わりました。
今はそこまで走っていないので、どちらかというと気分転換や体型維持のため…というか日課になってます!
でも、これからもまだまだ自分の記録更新に挑戦したいです。
大人になってから、大会で入賞して表彰されたり、自己ベスト記録を達成したりするのは、とってもうれしいものです。
生涯ランニングを続けて、おばあちゃんになっても走っていたいので、そのためにもマイペースにコツコツ走っていきたいです!
【必須&おすすめのストレッチやマッサージなどはありますか?】
時間があるときは、走る前後にヨガをしっかりと行います。
走る前に、筋トレのような少しハードなヨガをすることにより、脂肪の燃焼がよくなります。
逆に走り終わったあとは、ゆったりとしたリラックス系の、ストレッチ的なヨガをすることで、疲労回復できるので、前後で使い分けるようにしています。
時間がないときでも、必ず動的ストレッチ(反動をつけ、大きく間接を使うストレッチ)をするようにしています。
身体を温めてから走った方がよいですよ。
【お気に入り&おすすめアイテムはありますか?】
必ず音楽を聴きながら走るのですが、イヤホンがずれるのがとても気になるので、夏以外は耳あてで固定しています。
以前耳あてを忘れてしまった時、近くのダイソーまで買いに行ったことがあります。
私には、それくらい欠かせないアイテムなんです(笑)。
少し慣れてきたら、ランニング用の時計があるとよいかもしれませんね。
ガーミンなどGPSの付いた時計は、距離、時間、キロ何分で走ったかが分かるので、おもしろいですし、モチベーションもあがりますよ。
ウェア関係では、ウィンドブレーカーと、アフロヘアーがお気に入りです(笑)。
このアフロは、一昨年東京マラソンで走った時に被ったもので、その後もいろんな大会で被って走っています。
仮装ランも、いっぱい応援してもらえるので、楽しいですよ(笑)。
【走るときに気を付けていることはなんですか?】
日焼け対策です!
日焼け止めは、季節に関係なく一年中使っています。
冬はネックウォーマー、レッグウォーマーで冷えないようにし、手袋は二枚重ねにしています。
それと、車には気を付けましょう…
実は始めたばかりのころ、走っていたら車にひかれたことがあるんです。
初めてサークルの練習会に参加した次の日の朝、まだ暗い時間に走っていたら、曲がってきた車にひかれました。
救急車で運ばれましたが、特に異常はなく軽症ですみました。
それでもしばらくは接骨院に通っていたので、走ることができませんでした。
それから暗い時間に走るときは、派手なウェアを着るようにしています。
信号もよく見て、きちんと確認してから渡ります。
みなさんも事故には気を付けましょう。
【よく利用するお店はどこですか?】
ゼビオスポーツとステップスポーツです。
ゼビオスポーツは種類が多いのと、大会に出ると割引券を配っているので、ついつい利用してしまいます。
ステップスポーツは、店員さんがみんな親切で、とても話しやすいです。
【練習内容とおすすめのランニングスポットについてお聞かせください】
週に5~6回、朝5時か6時くらいに走ります。
一回に走る距離は5~8キロくらいで、時間があるときは20キロくらい走ります。
おすすめのランニングスポットはけっこうありますよ。
仙台空港アクセス道路、太白大橋、若林緑地、台原森林公園、七北田公園、榴ヶ岡公園など、よいランニングスポットはけっこう多いですよね。
夜間走るときは、なるべく人や車が多いところを走った方がよいですよ。
暗くて人がいないところは避け、携帯電話を持って走るようにしましょう。
【けがや故障、過去の失敗談について】
記録更新の楽しさに目覚めてから、スピード練習を一人でやり、頑張りすぎてしまったことがあります。
結果、膝を痛めてしまったのですが、それでも走りたかったので、早く治るよう、評判のよい病院にいろいろ行ってみました。
先生からは、走るのを控えるよう言われたのですが、少し良くなるとすぐ走ってしまい、また悪化してしまいました。
そんなことを繰り返していたので、けっきょく1年くらい治りませんでした。
一度きちんと休んで、走るのをやめれば、もっと早く治っていたと思います。
以前、練習で長距離走っていた時に、道に迷ってしまったこともあります(笑)。
連絡して迎えに来てもらったのですが、長距離走るときは、小銭や携帯電話を持つようにしたほうがよいです。
【継続するために工夫していることはありますか?】
頑張りすぎないことです!
私は、自然にすぐハマってしまったので、特に工夫はしませんでした。
続けていくうちに、日課になればこっちのものです。
たまに新しい音楽で走ってみたり、新しいウェアを買ったりするだけでも、モチベーションがアップしますよ。
慣れてきたら、定期的に大会に出たり、サークルに入ったりするのもよいと思います。
私は大会で走ったあとは、自分へのご褒美に、たくさん食べるようにしています。
小さいお子さんがいて、なかなか自由な時間が作れない人は、例えば子供が寝ている早朝や、旦那さんが休みで、面倒を見てくれている間に、走りに行ったりすることもできます。
お子さんが少し大きくなれば、一緒に親子ランの大会に出られる、という楽しみも待っていますよ!
【ランニングのほかに行っている運動はありますか?】
ヨガです!
10年くらい前に独学で始め、その後養成学校に通い、5年ほど前からインストラクターとしての活動を始めました。
ヨガを本格的にやるようになってから、体幹の使い方や、フォームもよくなり、けがが減りました。
ランニングとヨガは、自分の心と体と対話ができる、私にとって大事な時間です。
どちらも心身にとてもよいですし、相乗効果があると思います。
3年ほど前から、「ヨガ&ランイベント」を定期的に開催しています。
ランニングとヨガを一緒に行って、みなさんに楽しんでいただいています。
【ランニング初心者の方へのアドバイスをお願いします】
難しく考えないで、まず動いてみましょう!
「大変そう」とか「時間がない!」とか思うけど、そんなに頑張らなくてよいので、興味があるなら、とりあえず外に出て動いてみましょう!
とても気持ちよいですよ。
まず動いてから考えればよいのです!
始めてみて、もし向かなければやめればよいのです!
【印象に残っている思い出はありますか?】
初めてハーフマラソンに出たとき、家族も応援のために一緒に来てくれました。
ゴール地点に差し掛かったとき、家族が待っていて、迎えてくれるかと思いきや…
誰もいませんでした!
私があまりに遅すぎたので、待っていられなかったようです。
どこに行ったのかと探してみると…みんなでかき氷を食べてました(笑)
二回目のハーフマラソンは、友人も一緒に走ったのですが、最後の1キロで、その友人と激しく競り合い、抜いたり抜かれたりを繰り返しました!
どちらも負けたくない一心で、かなり燃えました!
最終的に友人が先にゴールしたのですが、競り合ったおかげで、友人はこれまでの記録を更新することができました。
負けてしまったけど、私もすごく楽しかったです。
震災後に、いわきで開催されたフルマラソンの大会も、印象深い思い出の一つです。
沿道の応援が途絶えることなく続き、みんな「来てくれてありがとう」と言いながら応援してくれて、走りながら泣きそうになりました。
ものすごい強風で寒かったけれど、私も念願の4時間切りを達成できました!
ゴールした瞬間、感極まって係のおばさんと強く抱き合ってしまいました!
今は小中学生の子供がいるので、あまり遠くの大会には出らませんが、子供達が大きくなったら、仲間と泊まりがけの大会に出たり、逆に子供達が成人してから、一緒に走ったりしたいなあ、なんて思っています。
ランニングは、年齢を重ねてもできるスポーツだと思います。
実際、私の周りにも「あんな風になりたいな~」と思う、憧れの先輩ランナーさんがたくさんいます。
ランニングをしていなかったら出会えなかった、たくさんのランニング仲間に出会えたことも、大きな財産です!
【取材者から一言】
独自にヨガを開発したという斉田さんは、自分のスタイルを持った、とても芯のある方でした。
昨年12月に行った「ヨガ&ランイベント」では、他にも講師の方を招き、シューズの選び方やアスリートフードのお話などもあり、充実した内容だったそうです。
次回はまだ未定ですが、暖かくなったころに開催したいとのこと!
ビギナーのみなさんにもぴったりのイベントです。
ぜひ参加してみましょう!