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※ランナーズ“Voice”は、先輩ランナーの主観的な体験談やアドバイス、意見や感想などです。
絶対的な正誤情報をご提供するものではありませんので、
あくまでも先輩ランナーからの貴重なお話の一つとして、楽しいランニングライフの参考にしてください!
※掲載内容は、取材時または更新時の内容です。掲載内容に誤りや古い情報などがありましたら
こちらまでご連絡をいただけましたら幸いです。
また、取材してほしい先輩ランナーさんがいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください!
もちろん自薦他薦問いません!できる限りがんばります!

■掲載日 2013年1月28日
■更新日 2013年1月28日

Runner Data

Voice No. 013

>>ランナーズキャッチコピー

【 楽して走るなまけもの!! 】

  • 【お名前】 河合洋介さん
  • 【年齢】 56歳
  • 【性別】 男性
  • 【ランナー歴】 1989に初めてフルマラソン出場
  • 【好きなブランド】 特になし
  • 【マイランニングスポット】 中山~根白石方面
  • 【所属サークル】 宮城UMC
ビギナーランナーへのメッセージ

楽しいと感じたら、そのまま素直にハマってしまいましょう!

【ランニング初心者の方は、まず何から始めればよいと思いますか?】

楽しみを感じながら続けていくことが大事です。

楽しみ方は人それぞれだと思いますが、最初からタイムの更新や距離の追及ばかりしていると、やがて疲弊すると思います。
楽しみながらハマっていくのが理想です。

自分が始めたころは、今のように若いランナーさんは少なく、定年退職後に始めたような方が多かったです。
ファンランナーよりは、タイムや距離を気にする方が多く、苦しそうに走っている人が目立ちました。
今は仮装したり、おしゃれなウェアを着たり、旅行を兼ねて走ったり、いろんな楽しみ方がありますよね。
きっかけが何であれ、楽しいと感じたらそのまま素直にハマって、続けてみてください。
慣れてきたら、大会に出てみんなでわいわいがやがやと走ってみるのも楽しいですよ。

【始めたきっかけと、目的について】

実は以前すごい太っていたんですよ。

健康診断をすると×がいっぱい付いていて、とても不健康でした。
このままでは、子供が成人する前に死んでしまうのではないか、と本気で思うくらい太っていたんです。
さすがにこれではいかんと思い「子供が成人するまで生きる!」ことを目標にランニングを始めました。
そのおかげでなんとか生きながらえることができ、無事子供も成人し25歳になりました。

なので、すでに目的は達成しちゃったんですよ(笑)!!

始めるきっかけはいろいろありますが、特に男性はダイエットや健康を気づかって始める人が多いと思いますよ。

【お気に入り&おすすめのアイテムはありますか?】

スントのGPS機能付腕時計!

これはいいですよ。
距離、タイムはもちろん、心拍数や呼吸も計測してくれます。
自分が走った記録を管理できるので、モチベーションアップにとてもよいですよ!

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ただ、まだあまり使いこなせていなくて、もっといろいろな機能があるらしいんですが、難しくて何回説明書を読んでも分からんのです!
あれこれやりながら、おもちゃのように楽しんで使っています。
励みにもなるし、なんといっても怠け癖の解消になりました!
今はこれにハマってます!

【走るとき気を付けていることはなんですか?】

けがと車には気を付けよう!

練習はなるべく安全な場所を走るようにしています。
歩道があって、あんまり自転車が通らないところがよいですね、最近多いので。
走って疲れてくると、集中力がなくなってくるので、注意力が散漫になります。
そんな時は特に気を付けてください。

そして、走っていて足が痛くなったり、ちょっとおかしいなと思ったりしたら、スピードを落すか、歩くようにしてください。
それでもよくならないときは、走るのをやめることをおすすめします。
特に年齢の高い人は無理をしないほうがよいです。

【よく利用するお店はどこですか?】

転勤が多かったので、最近は通販の利用が多いです。
お店で買う時は、いいものを安く買うようにしています。
型落ちしたものなんかが、ワゴンセールなどで安く売られていますよ。
大会でもスポーツショップが出店して、ブースで安く販売しているので利用します。

【練習内容とおすすめのランニングスポット】

実は最近さぼって全然走っていなかったので、年明けからはちゃんと走ろうと、心を入れ替えました!
今のところスントを使って毎日走っています!

スポットは、最近は行きませんが、以前よく台原森林公園で走りました。
よく走るのは、自宅がある中山から泉ヶ岳の駐車場までの、「頑張るコース」(河合さんのオリジナルコース)です。

【ランニングのほかに行っている運動はありますか?】

スポーツジムに通っています。
天候が悪いときでも運動ができるのでよいですね。
といってもランニングマシーンで走ったり、ストレッチをしたり、筋トレは腹筋程度しかしないので、施設は全然使いこなせていません(笑)

行かないときは全然行かないのですが、すでに一年分のお金を払っているので、あとからすごい損したなーと思います(笑)。

【ランニング初心者の方へのアドバイスをお願いします】

走り終わったあとのビールでも風呂でもファッションでも、なんでもよいのでとにかく楽しみながら続けることです。
ホノルルマラソンに出るとか、旅行をかねて知らない場所で走ってみるとか、何か楽しみにできる目標を作ってみるのもよいと思います。

ただ、けがには気を付けてください。
楽しみたいのに辛く感じてやめてしまったり、一度けがで休むとまた始めるのが億劫になったりします。
長く続けていても、調子に乗るとけがをしてしまいます。

【大会について】

以前水戸に住んでいたときは、つくばマラソンや勝田マラソンによく参加していました。
最初のころは本当に無理やり走っていたので、走ったあと3ヵ月くらい具合が悪く、疲れがとれませんでした。
正直もういやだと思ったこともありますね。

しかし3回目のつくばマラソンを4時間5分で完走したとき、びっくりするくらい走るのが楽になり、そのあとの大会でもどんどんタイムを更新し、4時間を切るようになりました。
その後転勤で仙台に来て、閖上でやっていたフルマラソンの大会に出場したのですが、その大会で「3時間8分」のベストタイムを出すことができました。

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初めてウルトラマラソンにでたのは、富士五湖(山梨県)の117キロの大会だったのですが、残念ながらタイムオーバーでした。
一応全部走ったのですが、タイムオーバーしていたので、ゴールに入れてもらえませんでした、悔しかったー!!
そして、同じ大会に一年後また出たのですが、このときは100キロ地点で前回よりタイムが悪かったので、諦めてリタイアしました。
しかし、この大会が私にとって、後に尾を引く大会になったのです!

とういのも、100キロ地点のエイド(給水、給食所)で、ある女性の方と一緒になったのですが、その方は盲人ランナーの伴走をしている方だったのです。
私は驚きました!
その当時(1995年)盲人の方がウルトラマラソンで走っていることが、まず僕には信じられなかった!
その女性の方は、全部自分で手を引いて一緒に走ってきたんです。

「私がここまで連れてきたんだから、足ぐらい揉んでもらわなきゃ」とエイドでその盲人の方に足を揉んでもらっている女性を見ながら、リタイアした私がゼッケンを外していると、その女性に「なにしてるの?」と声をかけられました。

私:「リタイアしたんです。」
女性:「なんで?」
私:「だって時間もう間に合わないですよ。」
女性:「…バッカじゃないの!」

と初対面でこう言われてしまいました。

その後私が見た光景が今でも忘れられません。
リタイアした私はバスに乗り込んだのですが、ふとバスから外を眺めたとき、その女性が盲人の手を引き、諦めずに黙々と走り続ける姿に衝撃を受けました、ショックでした。

私は、自分がウルトラマラソンというものを勘違いし、参加する態度も間違っていたということを思い知らされました。

その後心を入れ替え大会に参加し続けたところ、ようやくウルトラマラソンでもゴールできるようになり、さらに多くの大会に出るようになりました。

岩手県の大東の山の中を走るレースでは、夜8時の真っ暗なときにスタートするのですが、朝明るくなって初めて、自分が走っているところがえらい崖っぷちだったということに気づき、びっくりしたことがあります(笑)。

富士山のレースでは、制限時間が4時間30分で、私はほんの数秒遅れでゴールし、失格になってしまいました。

太平洋(東京湾)から日本海(新潟市)までを結ぶ道をはしる「川の道フットレース」では、夜サイクリングロードを走っているときに、車の侵入を防ぐための柵を思いっきり蹴り上げてしまい、大けがをしました。
もちろんリタイアです。
その後1ヵ月は正座をすることもできず、走れるようになるまで2ヵ月もかかりました。

この大会はリベンジするため再チャレンジしたのですが、このときは途中で真っ赤な血尿が出てしまい、身体は元気だったのですが再びリタイア…二戦二敗なんです。
今年またチャレンジしますが、果たして三度目の正直となるか、それとも二度あることは三度あるのか?

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私も最初は何としても完走することや、タイムを更新することを目標にしていましたが、だんだんと無理せず楽しく走ればよいんだな、と気持ちが変わってきました。

とは言ってもやはり走っているときはつらいし、ゴールした時は終わって本当によかったと思います。
でもその後しばらくすると、苦しさはリセットされ楽しさだけが残り、仲間と酒を飲んでいるときなどに「また来年も出ようか!!」となってしまうんですね(笑)。

【取材者からの一言】

常に楽しく走ることを心がけている河合さん。
取材の時も、素敵な笑顔で楽しそうにお話してくれました。
海外のレースでは、一番楽しそうに走った方に送られる賞をもらったこともあるとか。
楽しんでいる姿は、周りの人も楽しくしてくれるのですね。