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※ランナーズ“Voice”は、先輩ランナーの主観的な体験談やアドバイス、意見や感想などです。
絶対的な正誤情報をご提供するものではありませんので、
あくまでも先輩ランナーからの貴重なお話の一つとして、楽しいランニングライフの参考にしてください!
※掲載内容は、取材時または更新時の内容です。掲載内容に誤りや古い情報などがありましたら
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■掲載日 2013年6月20日
■更新日 2015年1月22日

Runner Data

Voice No. 034

>>ランナーズキャッチコピー

【 アスリートと呼ばれたい!! 】

  • 【お名前】 新田泰子さん
  • 【年齢】 -
  • 【性別】 女性
  • 【ランナー歴】 4年半
  • 【好きなブランド】 アシックス・ミズノ
  • 【マイランニングスポット】 勾当台公園~西公園・広瀬川沿い
  • 【所属サークル】 DATE ANGELS、仙台明走会、その他
ビギナーランナーへのメッセージ

失敗は次へとつながるステップです!!

【ランニング初心者の方は、まず何から始めればよいと思いますか?】

ランニングはシューズがあれば気軽に始められるスポーツですが、長くケガなく続けるためには、間違いのないアイテムを選ぶことからスタートすると良いと思います。

サークルに入って、知識・経験の豊富なランナーさんの話を聞いたり、基礎的な事から教えてくれる指導者のいるランニングクラブに入ってみたりするのもよいと思いますよ。

と言うのも、私が最初に自分で選んだシューズは、サイズが小さくて合っていなかったんです。
長い距離を走れるようになって、そうですねぇ 初めてハーフの距離を走った時からですかね、豆や血豆ができるようになりました。
その時は長い距離を走ればしょうがない事、それだけ足を酷使して走っているんだと変な満足感まで持ってしまい、そのシューズを1年以上も履き続けていました。

しかし実はサイズが合っていなかったのが原因で、それを教えてくれたのがクラブで出会った仲間でした。
ランニングシューズは普段履いている靴のサイズより大き目のものを選び、指先にゆとりをもった方が良いみたいなのですが、それを知らずに指先がぴったりのサイズの物を選んでいたので、少し小さかったのです。
実際一緒に見てもらって買った新しいシューズに変えたら、豆が出来なくなりました。

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走り慣れて30キロ、フルと長い距離を走るようになると、シューズの縫い目が気になったり、ソールにこだわったりするようにもなります。
自分に合う良いアイテムに出会うためにも、詳しい方にいろいろ聞いて選ぶことをおすすめします。

【始めたきっかけと、走る目的はなんですか?】

実は走ることには全く興味がなかったんですよ。

ある友達が2・3年前から・・・いや、それ以上前からかな、一緒に走ろうと誘い続けてくれて、ランニングブームという事もあって、思い立って走ってみたのがきっかけです。

最初は松島マラソン5キロの部の完走を目指しました。
“完走できたら温泉に入っておいしいものでも食べよう!走った後のビールは最高だよ!”なんて感じで誘われ、その気になりました。
しかし、その松島マラソンの5キロを走り切ったときの達成感が、思っていた以上に自分にはツボだったようで、もっと走りたいという気持ちになりました。

その後、カッパハーフマラソンの10キロの部にその友達と参加し、翌年5月の錦秋湖マラソンのハーフの部には、なんと一人で参戦しました。
そんな感じでどんどんのめり込んでいき、結局誘ってくれた友達より走ることにハマってしまいました(笑)。

そして、この錦秋湖マラソンの時に、今私が入っているランニングクラブ「DATEANGELS」の存在を知りました。
指導者がおり理論的にランニングフォームなどの指導を受けられますし、無理せず楽しくが基本なので、私にはぴったりでした。
また、とても環境がよく、シューズの紐の結び方、給水の仕方、心身のメンテナンスなど、メンバーの方から本当にいろんな事を教えてもらい、私にとっては運命的な出会いとなりました。

走り始めたばかりの頃は距離を伸ばすことが目標で、5キロ、10キロ、ハーフとチャレンジしましたが、一通り走った後は仙台国際ハーフマラソンに出るために、公認記録の取得を目標にしました。
以前は参加に条件があり、公認記録がないと参加できない大会だったのです。
そして、この公認記録もがんばって取得することができたのですが…残念ながらその年の仙台国際ハーフマラソンは震災で中止になってしまいました。

その後も目標(出場レース)を設定し、それを達成してはまた次の目標へとどんどんエスカレートしていきました。

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フルマラソンを完走し、北海道から沖縄と1万人規模の大会も完走、タイムもサブフォー(フルマラソンを4時間以内にゴールする)を達成、さて次はどうしよう?となり、結果トライアスロンにたどり着きました。
現在はトライアスロンのショートを目標に練習中です。

【必須&おすすめのストレッチやマッサージなどはありますか?】

走る前はDATEANGELSで教わった、肩甲骨や骨盤のストレッチをよくやります。
脚だけを中心にやる方もいると思いますが、走るときは上半身も連動するのでバランスよくストレッチすることが大事だと思います。

このストレッチは独特な動きのストレッチなので、これをやっている人がいると同じクラブの人だとすぐ分かります(笑)。

【お気に入り&おすすめアイテムはありますか?】

最近のお気に入りはトライアスロン用に買った真っ赤なロードバイクです。

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ママチャリにしか乗ったことがなかったので、初めて乗ったときはその違いに驚き、同じ自転車というカテゴリーに入れてはいけないと思いました、これは「バイク」ですね。

このバイクは「The Proton」さんで組んでもらったオリジナルで、トライアスロンスタータ―キットのアイテムを私仕様に変えてもらったものです。
お店の方達はとてもこだわりを持った方達で、私のために細かい所まで、高さ3ミリまでこだわり調整してくれました。
この3ミリの違いがわかる様になりたいですね(笑)。

ハーフやフルマラソンを走る時はパフォーマンスの向上のために、粉末系のアミノ酸などのサプリメントを飲みます。
また、大会前日から大塚製薬の「OS-1」を飲み水分を補給します。
フルマラソンの時や暑さが心配な時は必須です。

そしてお気に入りの遠征用グッズは、DATEANGELSのウェアやTシャツです!!
フルマラソンに出るようになってから遠征することが多くなったのですが、これを着ていると知らない方からも「デイトさん」って応援してもらえます。

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宮城県から参加された方や、クラブの事を知っている現地の方からも声がかかります。
単独参戦で心細い時でも、このウェアがあれば現地で仲間が見つかるし、見つけてくれます。

【走るときに気を付けていることはなんですか?】

自分と向き合いながら走るようにしています。
「今日の調子はどう?」と自分に語りかけ、あまり調子が良くないときは無理をしないようにしています。

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気分的にあまりのらない時もありますが、いざ走ってみると思ったより走れてしまうこともありますね。
朝ランの時などは、走り終わった後「今日も一日がんばろう」とすっきりした気持ちになれます。

それと大会があるときは、2週間前から禁酒しています。
その理由は失敗談のところで(笑)。

【よく利用するお店はどこですか?】

ゼビオやスポーツデポが近いのでよく利用しますが、ネットで購入することも多いです。
大きいレースがあるときは、前日のEXPO会場で大会限定のウェアなどを記念に買うこともあります。

【練習内容とおすすめのランニングスポット】

走友会の人と朝ランを、天気が悪い日はスポーツジムのトレッドミルで走っています。
一回に走る距離は10キロくらいです。

今はトライアスロンに出るため、スイムとバイクの練習もしています。
仕事が終わった後にスポーツジムでスイムを、週末にバイクを練習しています。
ランニング以外は初挑戦ということもあり、かなり充実したタイトな日々です。

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おすすめのスポットは、走友会の方が考えた朝ランでよく使うコースです。
勾当台公園をスタート地点に西へ向かい、広瀬川沿いのランニングコースから牛越橋を通り、東北大川内キャンパス内を走る起伏のあるコースです。

桜や紅葉などの四季が楽しめ、日の出もきれいに見えておすすめです。
がんばって青葉城址まで走れば、澄んだ空気の仙台市内も見渡せますよ。

【けがや故障、過去の失敗談について】

今まで大きなけがや故障は特にないのですが、一番の失敗はNAHAマラソンで給水に失敗し救護室に運ばれたことです。

12月の大会で寒い仙台と温かい沖縄の温度差に対応できなかったのと、旅行感覚で行ったので前日の交流会で楽しみ過ぎた結果、レースでは脱水症状になり、ゴールした瞬間力尽きて歩けなくなってしまいました。
偶然一緒になった同じクラブのメンバーが、異変に気づいて担架を呼んでくれたので、救護室で治療を受けて治りましたが、あの時は参りました。

この失敗以来、大会前は禁酒するようにしています(笑)。

また、大会参加の翌日に受けた健診の血液検査で、正常範囲の5倍を超える数値が出たことがあります。
それから数十日後の再検査では、体力も回復し正常値に戻り安心しましたが、フルマラソンなど長い距離を走ると内臓にも負担がかかっているようです。

長距離を走るようになったら、アフターケアをしっかりしないといけないと思いました。
走り終わってから30分間のゴールデンタイムに、良質のタンパクをとったりするだけでもある程度ケアすることができるようです。
そして、無理はせず休むときはしっかり休むようにする。
休むのも練習です。

【継続するために工夫していることはありますか?】

新しい目標をつくることです。
目標をクリアしたときの達成感をひとしきり味わったら、次へつなげるために新しい目標を作るようにしています。

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大会の後は頑張った自分へのご褒美として、大会前に我慢(禁酒)した分、食べたいものや飲みたいものを思いっきり楽しみます。
どちらも続けていくうえで大事なことだと思っています。

【ランニングのほかに行っている運動はありますか?】

トライアスロンの大会に出るために、スイムとバイクの練習をしています。
今は特にスイムの練習に力を入れています。

また、週に一日フィジークに通い、最新トレーニングマシンでトレーニングをしています。
同設の接骨院で体のメンテナンスも出来るし、プチレクチャーも受けられるので、タイトな日々の私にはうれしい環境です。

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トライアスロンはまだまだ大会に出られるレベルではありませんが、自分がどこまでやれるのか、7月7日の七ヶ浜「みやぎ国際トライアスロン」でアスリートの雰囲気を楽しんできたいと思っています。

トライアスロンはハードルが高いと思っている方が多いかもしれません。
私も始める前はそう思っていましたし、まさか自分がトライアスロンをやれるとは思ってもいませんでした。
でも、思い切って始めてみると、ちゃんと指導を受けて環境さえ整っていれば、何とかなるようです。
実際、何とかなっています(笑)。

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ですので興味がある方には、ぜひ挑戦してみてほしいと思います。
いつやるの? 今でしょう!! です。

【ランニング初心者の方へのアドバイスをお願いします】

一緒に走る仲間を作ることをおすすめします。
一緒に頑張って向上していける仲間がいると、自然と輪も広がります。
“走る”という共通の趣味があると、不思議なことに初対面の方とも自然に話すことができ、いろんな方と出会うことができますよ。

走るということはタイムだけではありませんが、がんばったらがんばった分だけ結果が返ってきます。
逆に怠けてしまうとそれも結果に反映します、結果は嘘をつきません。

そして、たとえ目標タイムにつながらなくても、その為の努力は決して無駄にはならないし、自分はこれだけやったんだという自信が持て、次へとつながるステップになります。

例えばレースで棄権したり失敗したりしても、それは次へのステップアップのための良い経験で、次のプラスへ繋がると考えることもできますよね。
せっかく棄権したんだから、せっかく失敗したんだから、何かを掴んで起き上がりましょう。
次は何が起こるか分かりませんよ。

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せっかく走りたいと思ったのだから、その気持ちを大事にして、仲間との時間を楽しんでください。
いつやるの? 今でしょう!! です。 (しつこい(笑))

【印象に残っている思い出はありますか?】

2010年、一関国際ハーフマラソンの10キロの部で初めて公認記録が取れた時のことです。

一緒に参加したクラブメンバーで、ペース走(決められた距離を一定のペースで走る)ができる人がいて、その頃はあまりお話した事がなかった方でしたが、私、必死だったんでしょうね、スタート直前に一緒に走ってほしいとお願いしました。
急だったので「もっと早く言ってくれればよかったのに~」と言いながらも、快く引き受けてくれ、苦しい場面で引っ張ってもらいました。
そのおかげで、49分35秒というタイムを出すことができ、この大会でひとつ違う領域に達したように感じました。

公認記録を取得したことで、憧れの仙台国際ハーフマラソンに参加できることになり、最初はそれだけで満足でした。
一般の方が参加できるようになる前の仙台ハーフは、制限時間も厳しく完走できない人がたくさんいましたから。
そんな大会に出られるだけでいいと思っていたのに、記録を取得したその夜には、“制限時間内に完走したい”と強く思う自分がいました。

この思いを「私って、なんて欲張りだろうね」と話した時に、「それは、アスリートだからです」と「目標を達成したら、また次の目標に向う。泰子さんはアスリートです」と言ってくれた娘がいて、その言葉がずっと心に残っています。
「年齢なんて関係ないですよ、一緒に頑張りましょう!」と言ってくれました。
母娘ほど歳の差があるのに、ラン歴2年の私を真顔で、そしてまっすぐな瞳で「アスリート」と呼んでくれたのです。
それ以来「アスリート」の暗示をかけられました。

その娘は、DATEANGELSのスタッフで、トライアスロン日本選手権を目指していた東北屈指のアスリートでした。

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4年半前、5キロ走れて喜んでいた時は、まさか自分がトライアスロンをするなんて思ってもいませんでしたが、今はこの大きな目標に向かって挑戦しています。
挑戦できる環境を提供し、サポート・応援してくれる方々に囲まれ、本当に感謝しています。

【増田明美さん】

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そんな私が感謝している方の一人が、仙台ハーフの解説者としてもおなじみの増田明美さんです。
おととしの「第2回いわきサンシャインマラソン」からのご縁で、私の様な一般ランナーを応援し見守ってくださるとても素敵な方です。

DATEANGELSにもとても関心を持って下さり、昨年に引き続き今年もアワードパーティーにサプライズで参加していただきました。
私にとってもDATEANGELSにとっても、とても大切な方です。

【取材者から一言】

今年の春、ちょうど新田さんに取材をお願いしたときに ”トライアスロンデビューを狙っている” とお伺いしました。
その時もすごいなぁと思いましたが、今回お話を聞いてもっと ”すごいなぁ!!” と思いました。
そのチャレンジ精神、そしてまっすぐ突き進むパワー、まさにアスリートですね!!

7月の大会がんばってください、がんばった分の結果がきっと返ってきますよ!
応援しています!!