【ランニング初心者の方は、まず何から始めればよいと思いますか?】
自分は向いてないから走れないんじゃないか、と思い込んでいる方もいるかもしれませんが、
まずは走ってみましょう!
興味があるなら、一度トライしてみることです。
実際走ってみると何とかなる!そんな人をたくさん見てきました。
自分も最初はシューズだけ買って、特に何も考えずに走り出しました。
…と気軽な気持ちで始めた私ですが、不運なのか運命なのか、実は始めてすぐにけがをしてしまいました。
そして、その後けがとの長い戦いの日々が始まるのでした。
【始めたきっかけと、目的について】
もともとフットサルとバスケットボールをしていたので、最初はコンディション調整や身体を絞るためにランニングを行っていました。
あるとき会社の方からマラソン大会に誘われたのですが、けがをしていたので断りました。
その後も何度か誘われることがあったのですが、けがを繰り返していたので大会に参加することができませんでした。
けがを乗り越えての大会初参加は、白石で開催された10キロのマラソン大会でした。
アップダウンがありとても大変だったのですが、大会はランナーさんも多く、沿道で応援する方もたくさんいるので、テンションが上がりとても楽しかったです…そして、ハマってしまいました。
それから猪苗代のハーフマラソンや、仙台国際ハーフマラソン、東京での10キロマラソンなどにも出場しました。
最初は他のスポーツのための身体調整が目的でしたが、続けているうちに「いつか大会で走ってみたい」という欲求にかわり、今ではタイムの更新が目標になっています。
【必須&おすすめのストレッチやマッサージはありますか?】
最初のけがから、長い戦いの日々が始まりました。
1~2ヵ月おきに一度は故障し、それが2年くらい続いたのです。
治ったかと思い走りだすと、同じ所がまた痛くなったり、また新たな箇所が痛みだしたり、ひどいときは1ヶ月以上安静にしていたのに、走ってみると痛くて100mも走ることができないときもありました。
そんなとき、痛みを防止するのに役立ったのがストレッチです。
ストレッチはあまり効果がないのではないかと思い、やっていない時期もあったのですが…。
ストレッチはどこをやるかがとても重要なのですが、やっかいなことに人によって効くところが違うのです。
効くポイントを見分けるコツは、実際にストレッチをした時の伸びる感覚です。
固いなと感じるところをストレッチすると、効果的であることが多いようです。
実は、度重なるけがの治療のため、接骨院や整形外科、整体に通っているときに、先生にいろいろ聞いてアドバイスをもらっていました。
いい先生がいると聞けば、そこへ治療に行きました。
しかし、人により効くところが違うので、そのときはどれも改善にはつながらなかったのです。
そこで私は自分で自分の身体に合った、効果的なストレッチを調べ始めました。
これは本当に大変でしたが、それくらいけがが多くて走れなかったので、どうにかしたかったのです。
今は筋肉の状態を調べ、固いところがあれば、そこを重点的にストレッチで伸ばすようにしています。
長い距離やスピード練習など、筋肉に負担がかかる練習の時もストレッチをしています。
必ずストレッチをするわけではなく、身体の状態や練習の内容に合わせてストレッチを行うようにしています。
自分に合ったストレッチを見つけてからは、調子もよくなり走れるようになりました。
そしてけがも減りました!
【お気に入り&おすすめのアイテムはありますか?】
シューズ選びはとても大事です。
一般的に、最初はクッション性があるものがよいと言われており、私も当時の最先端の技術とデザインを採用したシューズを使っていたのですが…実はその最初のシューズが合わなくて、失敗をしました。
クッション性が効きすぎたのと、クッションの傾きが合わなかったことで、足首が安定せず常におかしな角度に曲がった状態になり、痛めてしまいました。
足首が不安定な人は、シューズのクッションの傾き方や、安定性も大事になってきます。
お店によっては、シューズのクッションの傾き方(内向き、外向き、水平)が分かるようになっているところもあるそうです。
私の場合、以前から運動を続けていたので、ある程度自分の足が出来上がっていたこともあり、「裸足ラン」というスタイルが足首を安定させるのに非常に役に立ちました。
最先端から一気に原始的なシューズになってしまいましたが(笑)。
足首が安定するようになってきてからは、裸足ランから一般的なシューズへと変えて走っています。
【走るときに気を付けていることはなんですか?】
最近は身体のトラブルがないので特にありませんが、走っていて違和感がある場合などはペースを落とすようにしています。
それと、やめたいときにいつでもやめられるように、なるべく周回コースを走るようにしています。
以前けがが多かったときは、フォームや筋肉の状態、前にけがをしたところなど、あれこれ気になりました。
いろいろ気にし過ぎてしまうのも、悪循環の原因なんですけどね。
【練習内容とおすすめのランニングスポットについて】
走る回数は週に4~5回で、1回に走る距離は4~10キロの間です。
平日は、最近は朝6時前くらいに走ることが多く、それ以外だと夜の9時以降に走ります。
休日は朝7~8時くらいに走ることが多いです。
おすすめはクリネックススタジアムの周辺です。
信号が無くて走りやすいので、利用しているランナーさんも多いですよ。
それと出張ランが好きで、出張の時は必ずシューズを持っていきます!
知らない土地を走るのはとても楽しいですよ!
ただ…たまに迷子になることがあります(笑)。
事前に地図で道を調べて、分かりにくいところは行かないようにしているのですが、ついつい景色に目をとられて、コースを間違えるときがあります。
一度、走っているときに雨が降ってきたので、戻ろうと思ったのですが、どこを走っても同じ場所に戻ってしまうことがありました。
帰りたいのに、何度も同じ場所に戻るので、さすがに怖くなりました。
あきらめて走っている車を止め、道を聞いて何とか帰ることができました。
【過去のけがや故障、失敗談について】
2年間のけがとの戦いはとてもつらいものでした。
度重なるけがで、足首の角度がおかしくなっていたことにあるとき気づきました。
すねの骨がずれたこともあります。
私の場合、いろんな要素が絡み合いけがが多発したのですが、走り過ぎたことや、治っていないのにスポーツをしたことも原因の一つです。
捻挫をしても、テーピングでごまかしたり、湿布で炎症を沈めてスポーツをしたりしたこともありました。
また、バスケットボールやフットサルのために行った筋トレによる、バランスの崩れも原因の一つです。
けがが多いということは、身体のバランスが悪いというサインなんです。
けがを治すことももちろん大事なのですが、身体のバランスを整えることもとても大事です。
この「バランス」が大事、といろいろな本に書いてありますが、正直ビギナーの時は全然意味が分からなく、「バランスってなに?」と思っていました。
接骨院などでもバランスを整えたほうがよいといわれ、アドバイス通りに言われたことを実践しましたが、思っていた以上に悪かったようで、あまり効果がありませんでした。
そして何度もけがを繰り返しました。
これは自分でいろいろ調べたことや、経験したことから言えることなのですが、バランスとは骨の位置です。
筋肉の強さや柔軟性に左右差があったりすると、骨の位置のバランスが崩れやすくなり、けがをおこしやすくなります。
実際、足首の角度がおかしくなるほど症状が悪化したことで、気がつくことができました。
ひどいときは、すねの骨がずれ、膝の角度がおかしくなり、肩の高さも左右均等でなく、骨盤も前後にずれていました。
身体に強く負担がかかることでも、骨の位置のバランスは崩れやすくなるので、ストレッチや筋トレで、なるべく骨の位置のバランスを保つように仕上げることが大事になってきます。
それがバランスのよい身体をつくることにつながるのです。
トレーナーの方などでも、そういった部分をみてストレッチや筋トレのアドバイスする方がいらっしゃいます。
【継続するために工夫していることはありますか?】
嫌なことは考えず、楽しく走ることを意識しています。
マイナスのことを気にしないようにするのではなく、プラスのことを考え積み重ねていくのです。
モチベーションも気にし過ぎると、上がっていないことにフォーカスされ、テンションが下がってしまうことがあります。
【ランニングのほかに行っている運動はありますか?】
いろいろあります!!
まず、フットサルを週に2~3回、チームで本格的に行っています。
たま~に自転車もやります。
一度ヒルクライムのレース出たことがあり、とてもきつかったのですが、完走しました。
ストレッチを自分でいろいろ調べてからはストレッチマニアになってしまい、もっと詳しく知るために、月に一度ヨガの教室にも通っています。
水泳をするためスポーツジムにも2週間に1回くらい行っています。
そして私はよく運動をするので、けが防止のために、トレーナーを付けています。
東北でトップクラスと評判の良い方で、その方からもストレッチを教わったり、鍛えてもらったりしています。
【ランニング初心者の方へのアドバイスをお願いします】
まずは走りましょう!
走ると楽しいです。
それを意識して、楽しみながら走りましょう!!
それだけです!!
【印象に残っている思い出】
猪苗代のハーフマラソンで、ランナーズハイのような感覚を味わったことがあります。
タイムを見ながら走っていたら、ラスト1キロの地点で、がんばってペースを上げれば1時間半が切れるかもしれないというタイムでした。
その瞬間すごいパワーが出て、ラスト1キロをほぼ全速力で疾走し、大量に人を抜きました。
そのおかげで、なんとか1時間半を切ることができました!!
ゴール後も、疲れよりはタイムを切れた喜びで、しばらく興奮していました。
今後は仮装にも力を入れたいと思っています。
とても人気があり大会も増えているので、出てみたいんです。
次回何の格好をするかは秘密です(笑)。
【取材者からの一言】
度重なるけがに悩まされてきた佐川さん。
最終的に自分でストレッチを調べたということですが、それは本当に骨の折れる作業だったと思います。
その後はけがも減ったということなので、思いっきりランニングを楽しんでください。
私もけがには気を付けます!!